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スリーアローズ・ストーリー  2

 4月に初めて対面した選手は、2・3年生で11名。ラグビーは15人でするスポーツですから、1年生がたくさん入部してこないと試合にも出られない状況でした。しかも、ご存じの通り、ラグビーは危険も伴います。1ヶ月前まで中学3年生だった新入部員をいきなり試合に出すわけにもいきません。
 それで、転勤された前監督は、近隣の高校の選手と合同チームを作って、なんとか15人を保っているところでした。ところが、その高校の生徒はなかなか個性派揃いで、耳にピアスがぶら下がっていたり、赤茶色に染まった髪の毛がヘッドギアから出ていたりして、少なくともこれまで私が出会ってきたラグビー選手たちとは一線を画していました。
 しかし、べつだん戸惑いませんでした。前任校にはそんな生徒もたくさんいましたし、何より、どんな生徒にも熱意と誠意は伝わるのだという手応えを得ていたからです。
 それで私は、その初日の練習を、思いっきりやりました。選手たちの実力を確かめながら、基本的な動作を身体を使って伝えました。ところが、どうも、しっくりこないのです。なんというか、空回りしているような気がしてならなかったのです。
 練習が終わった後、キャプテンが私の所に歩み寄ってきました。彼はこう言ってきました。
「僕たちには僕たちのやり方がある。先生は昔ラグビーをしていたということだが、今のラグビーは進化している。だから、僕たちのやり方を変えるようなことはしないでほしい」
 私は「もちろん、それはわかっている」と応えつつも、内心はかなり動揺していました。去年までこのチームには専門的指導者がいなかったわけだから、選手たちからはきっと歓迎されるだろうという予想が大きく外れたことと、それから、新しい監督に対してそれほどきっぱりとものが言える高校生を、それ以前は知らなかったからです。
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