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スリーアローズ・ストーリー  8

 人間関係の苦しみは、きっと3年生になると解消するだろうと、どこかでたかをくくっていましたが、実際に上級生になってみると、それ相応の問題がのしかかってきました。
 それでも、私たちが3年生になった時、チームは春先から調子がよく、地区大会はすべて優勝し、ラグビー誌にもいち早く取り上げられ、全国大会ベスト8以内は間違いないだろうと関係者の間では囁かれるほどでした。
 ところが、夏の合宿を終えてから、途端にチームは急降下していきました。それまでの無理がたたったのか、あるいは自分たちの力に過信してしまったのか、どこかで歯車が噛み合わなくなり、おまけに、主力選手が次々と怪我をしてしまいました。それも、膝の靱帯が断裂したり、肩の骨を骨折したり、首の骨にひびが入ったりと、大きな故障ばかりでした。
 気がつけば、冬の全国大会予選の前には、5人の主力選手がチームにいませんでした。そうなると、チーム内の人間関係にもますます不協和音が響き渡ります。
 全国大会予選の決勝、花園出場をかけた大一番で、私たちのチームは僅差で敗れ、10年連続全国大会出場を逃しました。ノーサイドのホイッスルが鳴った後、グラウンドの上ではチームメイトたちがうなだれていました。冬の冷たい日差しは、茶色くなりかけた芝生を照らし出していました。相手チームの応援団たちが抱き合って喚起している光景が、まるで他人事のように目の前に広がっていました。
 その瞬間、まず私はこう思ったのをよく覚えています。
「これでやっと、ラグビーと、それからこのチームから解放される」
 ところが、悔しさは後からじわじわとこみ上げてきたのです。振り返ってみると、自分は高校時代のほとんどをラグビーにかけていた、そのことを敗戦の後になって、嫌というほど思い知らされたのです。
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スリーアローズ

Author:スリーアローズ
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