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スリーアローズ・ストーリー  9

 負けた後になって初めて高校生としての「現実」に直面することになった私は、「このまま大学入試を突破できなければ、俺の高校生活はいったい何だったのだろう?」と、猛烈な焦りに襲われました。生まれて初めて、すべてが恐ろしくなってきました。
 全国大会に出場できなかった悔しさも相まって、こんなことなら特別推薦の話を断るんじゃなかったとさえ思いました。しかし、そんな堂々巡りをしていても何も始まりません。自分にできることといえば、残り1ヶ月の間で、他の受験生が何年かかけて行う受験勉強を一気に終えるということのみでした。
 そこから先は、「無我夢中」でした。ほぼ3年分たまっていた「進研ゼミ」を、たしか2週間近くですべて片付けました。大晦日と元日も模試を受けました。ビジネスホテルの部屋で年越しを迎えながら、模試の勉強に励みました。それでも、結果はさんざんで、第1希望の大学の判定は最低ランクの「E」でした。
 ただ、前にも書きましたが、人間は一生懸命になれば大抵のことはできるものです。結局私は、センター試験と、それから大学が行う2次試験を何とかクリアし、第1希望の大学に入学を許されました。まさに「火事場の大逆転」というところでした。
 今思えば、ラグビーをしていたがゆえに苦しんだ高校時代の経験は、私の「自尊心」のささやかなよりどころとなっています。
 大学生になって、太宰治の『東京八景(苦難の或人に贈る)』(※)という短編小説の中に、このような文章を見つけました。

人間のプライドの窮極の立脚点は、あれにも、これにも死ぬほど苦しんだ事があります、と言い切れる自覚ではないか

(※ 新潮文庫「走れメロス」中に収録)
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Author:スリーアローズ
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