スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

スリーアローズ・ストーリー  10

 さて、思わず、実体験ばかり書き連ねてしまいました。悪い癖かもしれません。この文章のタイトルが「スリーアローズ・ストーリー」であることをすっかり忘れるところでした。私が監督として赴任したラグビー部の話に戻りましょう。
 さて、今「悪い癖」と書きましたが、「自らの実体験を子供たちに押しつける」ことは、大人や教師たちの癖かもしれません。しかし、状況を考えずにこれをやってしまうとうまくいきません。ほとんどの場合「空回り」してしまいます。
 とはいえ、自らを伝えることは大切なことでもあります。歴史もそうやって作られるものです。ただ、壁に直面している高校生に向かって「俺はこうやってその壁を乗り越えたんだ」というふうに語っても、「僕は先生とは違うんですよ」と辟易されるばかりです。
 しかし、私は、早稲田大学に入学するためにラグビーを引退すると言って聞かないA君を、そのまま見過ごすことができませんでした。正直を言うと、いくら他の3年生7人が全国大会予選まで残ったところで、たった週1日の練習で花園に行けるほど、甘くはないことは私が一番よく分かっていました。なので、たとえA君が引退しても、もちろん彼はチームの大黒柱ですから痛いには違いないわけですが、それで何かが大きく変わるということはありませんでした。
 ただ、このままA君はやめてしまってもいいのだろうかという想いが心にありました。せっかく勇気を持ってラグビー部に入部して2年間練習してきたのに、彼は一番大事な経験をする前にラグビーをやめてしまう。そのことが、とてももったいなく感じられたのです。
 私は練習後に、A君と一緒に早稲田の入試問題を解くことにしました。それは、とても新鮮な時間でした。何より、実際の大学入試の問題にチャレンジできるというのは自分自身のレベルアップにもつながると感じ、いつの間にかA君に感謝していました。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

作者

スリーアローズ

Author:スリーアローズ
*** 
旅に出ましょう
それも
とびっきり寂しい旅に・・・

最新の文章
リンク
みなさまの声
カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
目次
月別アーカイブ
検索フォーム
QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。