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スリーアローズ・ストーリー 19

「監督とは、孤独なのだ」と諦めた途端、目の前の世界が、たちまち明るく軽くなったように感じました。自分は自分の信じる道を進むしかないのだという新しい思いが、心の底を突き上げました。
 まもなくして新チームが始動し、M君を中心とした活気のある練習風景を眺めていると、孤独のうちに考え抜いたことは決して無駄ではなかったと、しみじみと思い返されました。長い2年間でしたが、過ぎてみればあっという間のようにも感じられました。
 練習中、私も声を出しながら「苦労した分、必ずそれ相応の報いがある」と思いました。もう少し言えば、「人生とはバランスで成り立っている」ということでもあると思います。
 明と暗、陽と陰が交互に現れ、最終的には相殺されるようにできているのが人生ではないだろうか。こう言うと、どことなく醍醐味に欠けるように聞こえますが、たとえば、100の苦しみをくぐり抜けた人には100の喜びが待っていて、10の苦しみには10の喜びしか返ってこないというわけです。つまり、苦しみがないところには喜びもないということでもあります。
 よく「若いうちの苦労は買ってでもしろ」と言われますが、それは、苦労に耐えた後にはそれ相応の喜びが返ってくる体験をすることで、苦しみを乗り越えることの意義を若いうちに体得してほしいという期待が込められた言葉なのだと、その時納得しました。
 ラグビー部の監督になって2年近くが経とうとしていました。3年生が引退したグラウンドには、14人の選手が立っています。もはや、無断欠席をしたり、投げやりな言動を吐く者もいません。不思議なことに、この時になって、卒業生たちが急にいとおしくも感じられました。本当に大事なことは、後になって分かるものなのです。
 新チームで試合に出場するためには1人足りませんでしたが、心は晴れ渡っていました。
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Author:スリーアローズ
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