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スリーアローズ・ストーリー 25

 私は実家の布団に入ったまま、迷わずカズに電話しました。それが初めての彼への電話でした。するとカズもどうやらベッドに入ったままのようでした。
「オッケー、お前の熱い気持ちは伝わった」とカズは眠そうな声で言いました。「じゃあ、一度そっちへ行って、選手たちの現状を把握して、練習を考えなきゃいけないね。その前に、準備しておいてほしいことがあるから、それをメールしとく」
 カズはそう言って、電話を切りました。メールはすぐに届いていました。
「まず、ミーティングを開くこと。その際、以下の通りに進めてもらいたい。
①今回の負けはすべて想定内なので、いっさい気にする必要はないと選手たちに伝えてほしい。実はこれから社会人ラグビーの選手を専属コーチに招いて、本格的に取り組む準備をしているところだったから、今回の試合自体、大した意味はない。
②とにかく監督の自慢をしてほしい。「俺は高校時代名門高校の選手として活躍した。ラグビーの知識はもちろん、強力な人脈もある。俺は君たちの代でそれらすべてを駆使するつもりだ。間違いなく、他の学校を上回ることができる」という具合に、大風呂敷で。
③目標を設定してほしい。いつまでに、何を達成したいのか。そうして、そのためには、何をすればいいのか、皆で共有してほしい」
 早速、あくる日の放課後、学校のPC室でミーティングを行いました。すべてはカズの指示通りでした。ただ、不思議なことに、カズが考えたシナリオなのに、自分の言葉になっていました。言霊(ことだま)、とでもいいましょうか、話している私の心が熱くなり、言葉にパワーが上乗せされていくのを感じていました。
 それに呼応するかのように、大敗で落胆していた選手たちの瞳もみるみる輝き始めたのが分かりました。目標は「1年以内に、H商工高を倒して、花園に出場する!」に決まりました。 
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