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スリーアローズ・ストーリー 51

 1週間後、カズはわざわざ学校に足を運び、サインプレーのチェックをしてくれました。
「メールを見ただけで動きが理解できるあたり、お前も成長したじゃん」と選手たちの動きを見ながら彼は冗談交じりにそう言いました。
「みんな実感してると思うけど、このサインプレーはどのチームにも対応できない。なぜなら、15人全員に役割があるからだ。いくら相手にパワーがあっても、スリーアローズの組織力には勝てない。しかも、コアを使ってずらしたり、確実なパススキルが要求されたりと、選手たちにはいい復習にもなる。これまでやってきたことをちゃんと実践すれば目標は達成できるという自信にもつながる。俺たちの時代と違って、今のラグビーは個人技でどうにかなるもんじゃないからね」
 カズは選手たちの動きに目を細めながら、そう言いました。
「企業でも同じだよ。目に見える大きな成果を残すことも大事だけど、そういうのとは別に『貢献度』も注目されるようになってる。たとえば、職場の雰囲気を明るくしたり、落ち込んでる同僚に声をかけたり、コピー用紙を取り替えたり、荷物を運んだり、目に見えにくいところでもきちんと動ける人が評価される。ラグビーでもトライが取れる選手も必要だけど、そこに至るまでのプロセスの中でいかに身体を張り、労力をいとわず、声を出し続け、みんなと協力しながらトライのサポートをする、そんな選手の揃うチームが強いに決まってる。そういう意味で、このサインプレーは最新であり、最強なんだ」
 カズの言葉に、3年前、初めて私がここに立った日、当時のキャプテンに「ラグビーは進化しているのだから、自分たちのやり方でさせてください」と直談判された光景が懐かしく思い出され、その後で、勝てる、という強い思いが夕靄を包み込みました。
・・・ところが、それから数日後、神を恨みたくなる2つめの出来事が起こったのです。
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Author:スリーアローズ
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