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スリーアローズ・ストーリー 77

 たった3人でボールを処理したスリーアローズに対して、相手ディフェンスはずいぶんと人数を割いていました。それゆえ、ボールが再びM君に渡った時は、人数的に有利な状態で次の攻撃を組み立てることができました。
 M君は、練習どおり、副キャプテンであるF君に短いパスを出しました。F君には、すでに2人のサポーターがついていました。その安心感をもって、F君は相手ディフェンスをずらして前進を図りました。中学の頃からラグビーをしている彼のボディバランスとボールコントロールには熟練の味わいさえ感じられ、相手ディフェンスを十分に巻き込んだうえで、ボールを味方に差し出しました。
 H商工の選手たちは、スリーアローズの仕組まれた動きに、豊富な運動量とプライドで食い下がってきました。相手を殺してまでもトライを取れと指示を出された以上、逆にトライを取られることなど、彼らには許されませんでした。
 しかし、この1ヶ月、いや、新チームになった春先から10ヶ月もの間、この試合だけをターゲットに取り組んできたスリーアローズの集中力とチームワークは、相手を上回っていました。
 最後にロングパスを受けたのはS君でした。彼の前には、もはや相手の選手はいませんでした。中学までは野球の選手だった彼も、たくましいラガーマンになっていました。S君の近くにはファイターのI君がサポートしていました。I君の「行けっ」という野太い声は、グラウンドを飛び越えて、辺りの山にまで響くようでした。
 S君は、すべての人からの期待を背番号15に乗せて、全力で駆け抜けました。H商工の必死のカバーディフェンスを振り払い、ボールを大事に抱きかかえて、野球のスライディングのように、足から滑り込んでトライを決めました。
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