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助けて、ドラえもん

 初めての海外旅行はバンコクでした。留学生だったタイの友人の家を訪ねる旅でした。彼は私の訪問を心から歓迎してくれ、市内に点在する観光スポットを案内してくれました。
 その途中、目にもきらびやかなタイ王宮の前に護衛兵が立っていたのですが、生まれて初めて私は本物の自動小銃を目の当たりにしました。それは、おもちゃの銃とは全く違う、ある名状しがたい、恐ろしいものが漂っていました。日本にいると、全く分からないことです。
 大学を卒業した年にはニューヨークに行きました。JFK空港からリムジンバスでマンハッタンに入るとき、ひときわ大きなツインタワーが遠くから視界に入り、いよいよニューヨークに入るのだと心が躍ったのを覚えています。9.11の同時多発テロが起こったのは、その翌年でした。アメリカはそのままアフガン戦争に突入していきました。
 恐ろしい夢を見るようになったのは、ちょうどその頃でした。夢にドラえもんが現れるのです。そうしてお約束の「どこでもドア」を出す。私は何も考えずにドアの向こうに足を踏み入れる。するとそこは戦争の最前線なのです。バンコクの王宮の前で見た自動小銃を構えた兵士たちが銃撃戦をしている。
 私は腰を抜かして必死に「どこでもドア」に戻ろうとする。しかし、すでにドアは仕舞われ、頼みのドラえもんの姿はどこにも見えない・・・
 ハッと目が覚めたとき、腋の下には嫌な汗をかき、心臓はばくばくしています。そうして、今自分が日本にいることが、天国のように思われるのでした。
 普通に生活している分には、退屈な時もあるし人付き合いに煩わしさを感じることもあります。しかし、そんなありふれたことに心惑わされるのも、自分が今、戦火の中にいないからなのです。
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Author:スリーアローズ
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