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グローバル社会の夜に

 当たり前のことですが、平安時代には印刷技術などありません。ならば、当時は、どうやって物語が広まっていったのでしょう?
 1つは書写。誰かが原文を見ながら、筆を使って和紙にしたためていくのです。すると、いくつかの本ができあがることになる。巻物のようなものもあれば、冊子になったものもある。ただ、ここで問題になるのは、誤写です。自分に当てはめてみると、手紙を書く時でさえ字を間違えてしまうし、教科書の文章を書写しようとしても、100%正確に行うことはなかなか簡単にはいきません。
 ひょっとして、平安時代の人たちは、模写の段階でそっと物語を自分好みに作り替えたかもしれない。つまり、人力だけで完全なコピーを作るなど、ほとんどありえないのです。
 2つめの手段は、読み聞かせです。多くは貴人に仕えた「女房」と呼ばれる女性が、物語を朗読したのです。今でいう紙芝居の雰囲気に近いかもしれません。スマホもゲームもテレビもない平安時代において、物語の読み聞かせは、数少ない娯楽の1つだったわけで、貴族たちは、こぞって1つの部屋に集まり、物語に夢中になったのです。
 そう考えると、今私たちの手元にある古典文学が、原作そのままかというと、やはり疑わしいということになります。たとえば、紫式部の直筆による『源氏物語』は実存しません。もし発見でもされれば、世紀の大発見ということになりましょう。
『源氏物語』なんかは、これほどの作品ですから、たくさんの本が存在するわけです。その中から、どれがいちばん原作に近いかという調査は、じつは今なお続いています。
 逆に言うと、古典文学は、時代を超えてたくさんの人々によって伝えられ、気の遠くなるような時間をかけてじっくりと作り上げられたところにこそ、魅力があると言えるのかもしれません。
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