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春の日のぬくもり

 今日は久々のいい天気で、しかもせっかくの土曜日だったのに、午後から会議に出ました。全国各地から担当者が集まる比較的大きな会議で、終わる頃には外はどっぷりと日が暮れていました。
 あまり休憩がなかったために、疲労と空腹がひどく、しかも自宅まで車で2時間近くかかるとあって、車に乗った時、くじけそうになりました。エンジンをかけると、ガソリンが残りわずか。しかたなく、高速道路に乗る前に給油することにしました。
 夕方の国道は交通量が多く視界が良くなかったのですが、対向車線側の大きなスタンドに車が並んでいるのが見えました。この辺りではかなり安いのでしょう。ただ、中央分離帯があって、前の交差点をUターンしなければそこへは行けせん。とにかく、それすらおっくうに感じるほど、私は疲れていました。
 すると、すぐ目の前に、別のスタンドの看板が見えました。大手のスタンドでしたが、明かりに乏しく、思わず通り過ぎてしまいそうなほど閑散としていました。外に価格表示が出ていないところを見るとずいぶんと高いのだろうと思いつつ、すんなりと入ることのできるそのスタンドで給油することにしました。
 ところが、車を停めても、誰も出てきません。薄暗い事務所には人の影すら見えません。あきれて給油せずに出ようかと思った途端、フロントガラスの前に制服を着た男性がふっと現れました。かなりの高齢の方で、およそスタンドの従業員とは思えませんでしたが、たどたどしい手つきで給油を始め、ぎこちない動きでフロントガラスを拭いてくれました。
 不思議な心持ちでその動きを見ていると、給油が終わり、窓を開けて代金を支払いました。その時、従業員は「気をつけていってらっしゃい」といかにもお年寄りらしい声を出し、しわの刻まれた顔を少しだけ崩し、人なつっこい表情を向けてくれました。まるで疲れた私の心を見通しているようでした。
 高速道路に乗った後も、ほんのりとしたぬくもりが心に残っていました。 
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スリーアローズ

Author:スリーアローズ
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