スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

人間としての価値

 元々ヘアスタイルに強いこだわりがあるわけではありませんでしたが、今の美容師と出会ってからというもの、朝、鏡の前に立ってヘアワックスを手になじませて髪をセットする時間が増えたように思います。
 それまでは15年近く、特定のヘアサロンに通っていました。そこのマスターも腕に自信をもつ優れた美容師で、その人がかけたパーマは4ヶ月間崩れることがなく、私は年に3回のヘアサロン通いを楽しみにしていました。
 それが、今の美容師と出会い、15年ぶりに違うヘアサロンに行った時は、なんだか浮気でもしたような気分でしたが、新しい美容師にカットしてもらってからというもの、すっかりと気に入ってしまいました。
 新しい美容師は、前に通っていたサロンのマスターと比べると、ずいぶんだらしない感じの人です。すり減ったブルージーンズを履き、もみあげからあごにかけてひげを生やし、猫背が板についたような格好をしています。そうしてよく「自分は、そんな大した人間じゃないっすよ」と照れた顔をして自嘲します。
 たぶん、私たちは全く違うタイプの人間のように見えるはずです。常にノルマに追われあくせくしている私に対して、その美容師はのんびりと自分のやりたい仕事をする。でも、髪をカットし、パーマをかけている約2時間の間、私たちはずっと話をしています。
「俺は、スポーツで熱くなりすぎる指導者って、どうかと思うんですよ」とその美容師はよく言います。「スポーツができても、人間としてサイテーなら、意味ないじゃないっすか」
 仕事柄、「偉い人」と会うことがよくあります。しかし、必ずしも「偉い人」が優れているとは限らない。そう考えると、この出会いはとても新鮮です。何より、さりげなく流行を採り入れた腕前は、客としての私を深く満足させてくれるものがあります。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

作者

スリーアローズ

Author:スリーアローズ
*** 
旅に出ましょう
それも
とびっきり寂しい旅に・・・

最新の文章
リンク
みなさまの声
カレンダー
03 | 2017/04 | 05
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -
目次
月別アーカイブ
検索フォーム
QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。