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コロンブスの卵 その2

 ならば、人間は、この先いつまでもケンカし続けなければならないのでしょうか?
 もしそうだとすれば、ほんとうに哀しいことです。
 人類が誕生してから、私たちは洋の東西を問わず命のリレーを繰り返しながらこの世界をつないできました。
 文化をつくり、経済を発展させ、テクノロジーを進化させていった。科学は進歩し、自分たちの存在の意味を様々な角度から考えるようになり、長生きもできるようになった。
 宗教も興った。信仰という科学とはまた別の視点から私たちは生きる意味を見いだし、やがては死ななければならない生き物としての宿命を抱えながら、何とか自分の人生を全うし、次の世代に命をつないでいこうとした。
 そうやって人間は、少しでも人間らしく生きようとしてきたわけです。
 しかし、その進化の中においても、戦いだけはなくなりません。脆くて弱いプライドを抱え込む存在であることだけは、克服できていないのです。
 夏目漱石は明治の終わりに、『こころ』という小説を執筆しました。この作品には近代における人間の自我が描かれました。人間は、自分が可愛いと思うあまり、結局そのことによって自分の首を絞めてしまうのだ、という絶望です。
 この100年間で日本は漱石が想像した通り西洋化し、自由で豊かな国になりました。そして、漱石が想像した通り、自分たちが可愛いという自我を克服することはできていない。もちろん日本だけではなく、あらゆる国が、自国が可愛いと思う。その思想だけ取ってみれば、決して悪いことではありません。
 しかし、その自分たちが可愛いという思想が、ちょっとしたことで戦いに転化してしまう。怖い現実です。
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スリーアローズ

Author:スリーアローズ
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