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Seeing is believing no.3

 さて、パーティーが始まってからしばらくして、盛り上がっている参加者たちの間をすり抜けるように、小中学生たちが入場してきました。総じて体の大きな参加者たちは、はじめは気づいてさえいない様子でした。
 そのうち小中学生たちは、宴会場の中央に設けられたステージに上がりました。はっぴを着て、ねじりはちまきをして、バチを手に持ち、そこに用意してあった太鼓の前に颯爽と立ちました。
 そこまでしても、海外からの参加者たちは、各々のテーブルでビール片手に盛り上がっていましたが、大太鼓の叩き手が声を上げ、最初の一打が会場の空気を揺らした瞬間、一斉にステージの方を向きました。
 太鼓の音は、容赦なく胸の奥に響き渡りました。「胸の奥」が、地下深くにまで続いているのではないかと思わせるくらいに、一打一打が重く響きました。大太鼓が1つ、銅鑼が1枚、それから中太鼓が6つありました。小さな叩き手たちは、見事に息を合わせ、魂の演奏を披露してくれました。
 海外からの参加者たちは談笑をぴたりとやめ、デジカメやスマートフォンを取り出して、ステージの前に貼りつきました。海外にも太鼓はあるでしょうが、和太鼓の演奏を目の当たりにするのは初めてなのでしょう、さっきまでの盛り上がりがまるで嘘のように、参加者たちは固唾を呑んで演奏を見守りました。
 私も演奏に釘付けになった観客の1人でした。その時私は、神社の光景を思い出していました。これでもかと言わんばかりに重なり合う和太鼓の響きは、神を想像させました。どこかなつかしく、それでいて清浄で厳格な世界が宴会場に広がりました。
 そのいかにも日本的な空気に浸っていると、あぁ、これも世界なのだと思いました。  
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スリーアローズ

Author:スリーアローズ
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